鎧袖初雁雑事記

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help RSS 第三回「殿の初恋」2009.1.18

<<   作成日時 : 2009/01/18 22:21   >>

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主人公は男性でも、明らかに「女系大河ドラマ」ですね。「殿の初恋」というのは、景勝(北村一輝)とおせん(常盤貴子)にからめたサブタイトルですが、どうでもいいようなとってつけたエピソードでした。あるいは、後々、伏線になるのでしょうか。景勝が嫡男玉丸をもうけた時、急逝した生母四辻氏のかわりに、おせんが母代わりになっていますので、兼続・景勝・おせんという三者の絆みたいなものを描いておきたいのか。

華姫「あれは病じゃ。フツーはもっと早く罹るのじゃがの♪」
おせん「手紙を出したのか、出さなかったのか。お話があるのか、ないのか。はっきりなさいませ!」

・・・景勝、十九歳。イタブラレれっぱなし。しかし、おかしい、北村景勝(笑)。これ、ぜったい変なファンが増えますよ。

天正元年(一五七三)となりました。正確にはまだ元亀四年ですが。武田信玄が病没した年です。越中出陣を間近に控え、謙信(阿部寛)が家中に意見を徴したところ、「越中にとどまらず、京をめざすべき」と発言して失笑を買った兼続(妻夫木聡)に対比させ、景虎(玉山鉄二)の「イイとこ取り」をさせ、存在を際立たせています。

母の手紙を読んでいる兼続に向かって、まばゆい新緑と川面の光を背にしたおせんが、
「泣き虫!」
というシーンはちょっとクラクラきますね。
ただ、あんまり泣き顔ばかり強調するのもどうかなと思います。「なんだ、また泣いてるよ」って感じより、時折、「ああ、そういえば、このドラマの兼続は涙もろかったんだっけ」と思い出すぐらいがちょうどいいのではないでしょうか。そのうち「殿」の御用で忙しくなって泣いてるひまもなくなるでしょうけど。

【上杉三郎景虎と華姫】
謙信のもうひとりの養子、御館の乱の一方の立役者ですね。彼の実父は小田原の北条氏康。越後上杉氏と小田原北条氏との間で締結された同盟(越相一和)の証人として、関東からやって来ました。謙信は彼を上野国で出迎え、越後へ連れ帰り、彼の姪を娶せています。それのみか、おのれの初名「景虎」を与えました。ただ、天正元年ではその地位が微妙になってきた時期にあたります。北条家が上杉家と断交し、甲斐の武田と結んだからです。いわば、敵対関係に戻ってしまった中で、景虎という個人は同盟破綻によって殺されたり、実家に戻されることもなく、かと言って上杉家の一翼を担って政治的的な地位を得ることもなく、まったく置き去りにされてしまった感じです。つまり、ドラマであのように堂々と意見を言えるような状況下にあったのか、というのは私には疑問です。
室となる華姫(相武紗季)の名前は法名の「華渓院」から取られたのでしょう。法名の一字を使って女性の名前をつくっちゃっていますが、桃といい華といい、法名の一字が実名に関係しているとう誤った法則が生まれるのではないかと危惧します。ちなみにおせんの法名は「寶林院月桂貞心大姉」。ここから「おせん」という名は導き出せそうもありません。

【高坂弾正昌信】
研究者の間では、この呼称はあまり用いなくなっています。正しくは春日虎綱。また、信濃の香坂氏の名跡も継いでいるので、香坂が正しいです。ドラマでは、前回、泉沢久秀(東幹久)とともに川中島で見かけた高坂昌信(大出俊)の行軍から、兼続は「信玄の懐刀である高坂が主君の側を離れるのはおかしい」と考え、「信玄は死んだのでは?」と推測します。しかし、高坂(実際の春日虎綱)は海津城にあって留守居を守り、越後国境の監視にあたっていました。西上しつつあった信玄の本隊、美濃境へ進出した別動隊のどちらにも従軍はしておりません。したがって、この兼続の予想は的はずれでありながら、当たってしまうという「まぐれ」です。
兼続に高坂の動きから信玄の逝去を予測させたいのであれば、「海津城にあって上杉の監視にあたらなければならないのに領地を離れるとは解せない。武田家に何かおこったのか?」という論法でもって「信玄は死んだのでは?」と兼続に言わせたほうが自然だったのではないでしょうか。

【謙信と琵琶】
謙信が信玄の死を死って、奏でる琵琶。あの琵琶は「朝嵐」でしょうか。現在、上杉神社には「朝嵐」と名づけられた琵琶が伝わっています。謙信の愛器といわれ、桐で出来ており、謙信が奏でたところ、その響きが朝嵐に乗って佐渡まで届くようであった、というところからその名が付いたということです。ちなみに初回では、謙信が馬上杯で酒を飲んでいましたね。これも上杉神社に伝わっています。

【おせんの方】
ドラマでは「お船の方」になっていますが、馴れてしまっているので「おせん」で書きます。言うまでもなく後の兼続の妻となる女性です。原作では落ち着いた女性に描かれていましたが、見事なお転婆ぶりです。野うさぎを追いかけていた頃をまだ引きずっているようです。だんだん落ち着いていくんでしょうけど。当初、檀れいをおせん役にプッシュしてたら、妻夫木と映画『感染列島』で共演してました(笑)。


今週のなつは、野菜を運んでおりました。


上杉景勝と直江兼続 (名将・名軍師立志伝)
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画面ではあいかわらず砦殿山イコール春日山城にされてしまっています(^^;)。たしかに山中には「岩室堂」がありますが。誰か現地で「謙信の洞窟」を探してるかも。
玉山景虎はなんとなく勝福寺の銅像に似ていたような。今回は年齢設定が苦しい妻夫木与六、北村景勝のお尻ぺんぺんワロタ。
>あるいは、後々、伏線になるのでしょうか。
かの直江状も兼続が殿を思う余りの一存で書いた、とかw
鶴居村
2009/01/20 12:23

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