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zoom RSS 2015年「この戦国本がすごい!」

<<   作成日時 : 2015/12/26 22:52   >>

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いやはや、書店にならぶ真田本の洪水! 今年は特に量が半端じゃありませんね。
2016年の放送開始後も相当数が出るだろうことを考えれば、到底追いかけきれるものではありません。
しかし、やはりおさえておきたい本もあります。特に、歴史考証を担当される平山優、黒田基樹、丸島和洋の三氏の著作です。今年の「すご戦(勝手に略称つくった)」もこれらが中心になると思います。

では、いってみましょう!

いきなり真田本に行きたいところですが、まずは今年2015年最大のエポックといえば、これでしょう。

「大関ヶ原展」図録(江戸東京博物館、京都文化博物館、福岡市博物館)
画像

「大関ヶ原展」の図録です。東京、京都、福岡と、まさに列島を縦断して開催された大イベントでした。3会場それぞれの見どころが異なっていたのも通常の巡回展とは違うところでした。また、折からの刀剣ブームと相俟って、会場でも刀剣に見入る女性の姿が目立ちました。私も東京展、そして福岡展に行ってまいりました。写真の図録は、参戦武将たちの家紋をあしらったトートバッグ入り。

『石谷家文書─ 将軍側近のみた戦国乱世─』浅利尚民・内池英樹編著、吉川弘文館

石谷家文書 将軍側近のみた戦国乱世
吉川弘文館


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2015年の戦国ニュースとして大きく取り上げられたのが、石谷家文書でした。長宗我部氏がらみで、本能寺の変直前の文書も含まれていたため、変の要因を示す証拠などという一面のみが強調されたきらいもありましたが、私も高知へ向かう途中、岡山で報告をお聞きしました。見開きで文書の写真版、翻刻、解説が付されている構成ですが、馴れるまでちょっと読みづらいかもしれません。一般向け書籍の体裁をとった図録という位置づけが近い本です。


『豊臣秀吉文書集』名古屋市博物館編、吉川弘文館

豊臣秀吉文書集 1: 永禄8年~天正11年
吉川弘文館


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7000通はあるという秀吉発給文書を編年順に、年1冊ずつ(全8巻)刊行していこうという遠大な計画です。ちょうど手がけていた原稿の参考にもなって助かりました。第1巻は、永禄十一年から天正十一年まで。2016年1月には2巻が刊行予定。


『豊臣秀次』藤田恒春著、吉川弘文館

豊臣秀次 (人物叢書)
吉川弘文館
藤田 恒春


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人物叢書の一冊です。「殺生関白」というあだ名まで定着してしまい、あまり評判のよろしくない豊臣一族のひとりですが、丁寧にその悲劇的生涯を描いています。秀次のよく知られた傲慢そうな肖像画と、もうひとつの気の弱そうな肖像画。この二面性の根源にあるものは一体?


そして、今年悲しいニュースもありました。歴史雑誌の老舗・新人物往来社(現KADOKAWA)から刊行されていた月刊『歴史読本』が季刊化された矢先、1サイクルももたず、まさかの3号(春、夏、秋)で休刊となりました。
「歴史読本」秋号(特集織田信長 天下布武の衝撃)KADOKAWA



最後の特集は、織田信長。しかも信長の登場によって翻弄された戦国大名各家から見た信長像を扱っています。手前味噌ですみませんが、私も上杉家の箇所を書かせていただいております。まだ書店で見かけることもありますので、ラストイッシュ−をぜひお手元に。

そして、いよいよ大河ドラマ「真田丸」関連本です。
まずは、はずせないのがこれです。

『大いなる謎 真田一族・最新研究でわかった100の真実』平山優著、PHP文庫

大いなる謎 真田一族 (PHP文庫)
PHP研究所
2015-09-02
平山 優


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歴史考証を担当する平山優氏の文庫書下ろしです。同じ出版社から『真田三代』を出されていますが、本書は最新研究が盛り込まれており、文庫のほうを強くオススメいたします。


『真田四代と信繁』丸島和洋著、光文社新書

真田四代と信繁 (平凡社新書)
平凡社
丸島和洋


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歴史考証を担当する丸島氏の新刊です。別の出版社から『図説真田一族』(戎光祥出版)が前後して出されましたので、合わせて読むとよいでしょう。


『真田昌幸』黒田基樹、小学館



歴考考証を担当する黒田氏の新刊ですが、こちらは信繁の父昌幸の動向を追いかけたものです。特に詳細なのが、上州をめぐる国衆の動きで、詳細すぎて目眩がしそうです。しかも、小田原攻めまでなので、これは続編があるということでしょうか?


『豊臣大坂城─秀吉の築城・秀頼の平和・家康の攻略』笠谷和比古・黒田慶一著、新潮社



「真田丸」関連本というよりは、大坂夏の陣四百年を念頭に出された本でしょう。文献史学と考古学のパートが交互にあらわれる構成になっています。

そして、イチオシはこれです。
『真田信繁─幸村と呼ばれた男の真実─』平山優著、KADOKAWA

真田信繁 幸村と呼ばれた男の真実 (角川選書)
KADOKAWA/角川学芸出版
2015-10-23
平山 優


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先に紹介した同じ著者の文庫をとっかかりとして、本書を読むとより深く理解することができます。タイトルどおり、信繁と砦としての真田丸に肉薄した決定版です。真田関連本、レベルの高いものが多いのですが、真田三代とか四代とか、一族にスポットをあてその中の一章に信繁を割いたものが目立つ中、文字通り信繁をメインに据えて正攻法で書ききっている点を買いました。

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コメント(2件)

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今年もよろしくお願い申し上げます。
真田本は平山さんと柴辻さんのが群を抜いているように思います。
『秀吉文書集』は期待していますが、長いこと長いこと。『信長文書』や『家康文書』も補遺が必要になってきているのでは、と感じます。
三左衛門
2016/01/05 20:00
こんにちは。こちらこそよろしくお願いいたします。
柴辻さんのは入手が遅れまして、まだ未読です。歴史雑誌も当分、真田特集ですね。
三楽堂
2016/01/06 21:31

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